【2026年最新・第20回】小規模事業者持続化補助金とは?最大250万円・補助率2/3を行政書士が解説

📢 本補助金は現在も公募受付中です(令和9年3月末頃まで申請受付予定)
カタログ型のため随時申請が可能で、思い立ったタイミングで動ける制度です。早めの準備が採択への近道です。

はじめに

「人手不足が深刻だけど、何から手を打てばいいか分からない」
「ロボットや自動化機器を導入したいが、初期費用が大きすぎて踏み切れない」
「IT導入補助金は知っているが、もっと簡単に使える補助金はないのか」

こうしたお悩みを抱える中小企業の経営者様にこそ知っていただきたいのが、中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)です。

あらかじめカタログに登録された省力化製品を選んで導入することで、最大1,500万円(大幅賃上げ達成時)の補助が受けられる制度です。

本記事では、行政書士の視点から、本補助金の仕組み・要件・申請の流れを公募要領に沿って解説します。


本補助金は「今すぐ動ける」現在募集中の制度です

中小企業省力化投資補助金(カタログ型)は、令和9年(2027年)3月末頃までの間、補助事業の申請を随時受け付ける制度です。他の補助金にありがちな「申請受付期間が数週間だけ」という時限的な公募ではなく、通年で申請可能である点が大きな特徴です。

つまり、

  • 「来月から動きたい」
  • 「決算が終わってから動きたい」
  • 「人手不足がいよいよ深刻になってきた今、動きたい」

といった事業者ごとのタイミングで申請に踏み出せる制度になっています。

ただし、カタログへの製品登録は公募受付期間終了の半年前程度まで随時行われており、登録された製品・製造事業者・販売事業者の登録有効期間は令和9年9月末までとされています。制度の終盤になると駆け込み申請が増えることが予想されるため、早めの検討・準備が採択への近道です。


中小企業省力化投資補助金(カタログ型)とは

制度の目的

本補助金は、人手不足に悩む中小企業が、IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を導入する費用の一部を補助する制度です。独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が事業を実施しています。

特徴は、補助対象となる製品があらかじめ「カタログ」に登録されている点です。中小企業はカタログから製品を選ぶだけでよく、複雑な製品選定や効果測定の計画作成が大幅に簡素化されています。

補助率・補助上限額

補助率は 1/2以下、補助上限額は従業員数によって以下のように設定されています。

従業員数通常の補助上限額大幅な賃上げ達成時
5人以下500万円750万円
6〜20人以下750万円1,000万円
21人以上1,000万円1,500万円

補助上限額は交付申請時点の従業員数で決まります。また、省力化製品の購入価格が製品ごとに設定された補助上限額の2倍を上回る場合、実際の補助率は1/2未満となります。

なお、補助額が25万円未満となる申請はできません(借用に要する経費を補助対象とする場合を除く)。

「大幅な賃上げ」の要件

補助上限額の引き上げを受けるには、申請時と比較して以下の両方を補助事業実施期間終了時点で達成する見込みの事業計画が必要です。

  • 事業場内最低賃金を3.0%以上増加させること
  • 給与支給総額を6%以上増加させること

加えて、申請時点で賃金引き上げ計画を従業員に表明していることが必要です。表明を後回しにすると要件を満たせません。

補助対象経費

補助対象となるのは以下の2つです。

  1. 製品本体価格(購入の場合、単価50万円以上の製品が対象)
  2. 導入経費(製品本体価格の2割を上限)

導入経費には、設置作業費、運搬費、動作確認費、マスタ設定費などが含まれます。

申請にあたっては、次の制約に注意が必要です。

  • 1回の交付申請で複数種類の製品を申請することはできません
  • 導入経費のみを補助対象経費として申請することはできません
  • 中古品、交付決定前に購入した製品、消費税は補助対象外です
  • 補助金申請・報告に係る申請代行費は補助対象外です(公募要領 2-2.(2)⑪)。専門家に依頼する場合の報酬は全額自己負担となります

どんな製品が補助対象になるのか

カタログに登録されている「省力化製品」が対象です。製品カテゴリは工業会等からの申請を受けて中小企業庁が認定する仕組みで、清掃ロボット、配膳ロボット、自動券売機、検品・仕分機器、自動精算機、業務用洗浄機などが登録されてきました。

カテゴリは随時追加されるため、最新のカタログは必ず事務局ホームページでご確認ください。自社の業務に使える製品があるかどうかが、申請検討の出発点になります。

あわせて重要なのが、製品に紐付けられた業種・業務プロセスと、実際の使い方が一致しているかです。公募要領は、登録されている業種・業務プロセス以外の用途に供する事業は補助対象外と明記しています。

ワンポイント
カタログに登録されていない製品は対象外です。また、既に所有する製品の単なる置き換えで省力化効果が得られない事業や、新規事業も対象になりません。「うちで使いたい機器が対象か知りたい」という方は、当事務所が無償で調査いたしますのでお気軽にお問い合わせください。


補助対象となる事業者

本補助金の対象は、日本国内で法人登記等がされ、日本国内で事業を営む中小企業等です。業種ごとの基準は以下の通りです。

業種資本金常勤従業員数
製造業、建設業、運輸業3億円300人
卸売業1億円100人
サービス業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)5,000万円100人
小売業5,000万円50人
ゴム製品製造業(自動車・航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)3億円900人
ソフトウェア業又は情報処理サービス業3億円300人
旅館業5,000万円200人
その他の業種(上記以外)3億円300人

※資本金・常勤従業員数のいずれかが上表の数字以下であれば対象になります。

IT企業の方はご注意ください。ソフトウェア業・情報処理サービス業は「サービス業」ではなく独立の区分で、資本金3億円・従業員300人という広い基準が適用されます。「サービス業だから5,000万円以下でないと駄目」と誤解して申請を諦めるケースが見受けられます。

個人事業主、企業組合・協業組合・事業協同組合等も対象に含まれます。NPO法人・社会福祉法人・介護事業を営む法人も一定の要件を満たせば対象となりますが、たとえばNPO法人の場合、交付申請時点で経営力向上計画の認定を受けていることなど個別の要件が課されます。

対象外となる「みなし大企業」「みなし同一法人」

形式的に中小企業の基準を満たしていても、以下に該当すると補助対象外です。

  • みなし大企業:同一の大企業が発行済株式の1/2以上を保有、大企業が2/3以上を保有、大企業の役員・職員を兼ねる者が役員総数の1/2以上を占める、直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円超、など
  • みなし同一法人:親会社が議決権の50%超を持つ子会社は親子で1社しか申請できません。代表者が同じ法人も同一とみなされます。個人が複数社の議決権を50%超保有する場合も同様です。複数社が申請すると、申請した全社が要件を満たさない扱いとなります

他の補助金との重複にも注意

次に該当する事業者・事業は対象外となります。

  • ものづくり補助金の交付決定を受けてから10か月を経過していない事業者
  • 過去3年間に2回以上ものづくり補助金の交付決定を受けた事業者
  • 事業再構築補助金・新事業進出補助金の補助対象事業に用いる機器を本事業で導入する事業者
  • IT導入補助金と同一または類似内容の事業(同じ業務プロセスに省力化製品を導入するもの

申請にあたっての必須要件

申請するには、以下の要件をすべて満たす必要があります。本補助金特有の重要なポイントを整理します。

1. 人手不足の状態にあることの証明

以下の4つから1つを選択し、省力化を進める必要があることを示します。

  1. 直近の従業員の平均残業時間が30時間を超えている
  2. 整理解雇によらない離職・退職で従業員が前年度比5%以上減少している
  3. 採用活動を行い求人掲載したが、充足に至らなかった
  4. その他、省力化を推し進める必要に迫られている

④の選択には注意が必要です。公募要領は、④を選んだ場合について「省力化投資の必要性をより厳格(場合によっては追加書類の提示を求める等)に審査するために採択結果の通知が大幅に遅れる可能性がある」と明記しています(3-2.(2))。

「①〜③に当てはまらないから④で」と安易に選ぶと、それだけで採択が数か月遅れかねません。勤怠記録や求人履歴を精査し、①〜③のいずれかで組み立てられないか検討することをおすすめします。

2. 労働生産性の向上目標

補助事業終了後3年間、毎年「労働生産性を年平均成長率(CAGR)3.0%以上向上させる事業計画」を策定する必要があります(2回目以降の申請では4.0%以上に引き上がります)。

計算式は次の通りです。

  • 付加価値額 = 営業利益 + 人件費 + 減価償却費
  • 労働生産性 = 付加価値額 ÷ 従業員数

つまり単に製品を買えばよいわけではなく、生産性向上の道筋を計画として示す必要がある点が、本補助金の難しさです。

3. 販売事業者との共同申請

カタログに登録された「販売事業者」と共同で申請しなければなりません。中小企業が単独で申請することはできない点が、他の補助金と大きく異なる特徴です。

ただし、共同申請であっても公募要領は「交付申請は、中小企業等自らが主体となって行うこと」と定めています(4-3.(4)①)。販売事業者に任せきりにできる制度ではありません。役割分担の詳細は、販売事業者と行政書士の役割の違いを解説した記事でご確認ください。

4. GビズIDプライムの取得

電子申請にはGビズIDプライムが必須です(4-2.(9))。印鑑証明書の取得や登記情報との突合など手順が多く、不備があると審査に時間を要します。申請を検討する段階で早めに準備しておく必要があります。

当事務所では、GビズIDプライムの取得支援を無償で行っています。


申請の流れ

申請から補助金受領までの全体の流れは以下の通りです。

  1. カタログから製品・販売事業者を選択
  2. 販売事業者と連絡を取り、事業計画を共同で作成
  3. 電子申請システムで交付申請(共同申請)
  4. 採択通知・交付決定(本事業では採択と同時に交付決定が行われます)
  5. 製品導入・支払い(補助事業実施期間は交付決定日から原則12か月以内。支払は銀行振込のみ)
  6. 実績報告の提出
  7. 補助額の確定・補助金の支払い
  8. 3年間の効果報告

注目すべきは、補助事業終了後も3年間にわたって毎年「効果報告」が必要な点です。期限までに効果報告が提出されない場合、交付決定の取消しが行われることがあります。

また、実績報告の提出後から効果報告期間が終了するまでの間に、製品が事業所に導入されていることの実地検査が行われます。事業計画と異なる実態が確認された場合は交付決定の取消しとなります。


申請で陥りやすい落とし穴

行政書士として補助金申請をサポートしてきた経験から、本補助金で特に注意すべきポイントをお伝えします。

落とし穴1:交付決定前の発注は絶対NG

いかなる理由があっても、交付決定前に発注・契約・支払いをした場合は補助対象外となります。公募要領も「いかなる理由であっても事前着手は認められません」と明記しています。交付決定通知が届くまでは一切動けません。

落とし穴2:労働生産性目標の未達リスク

3年間の効果報告で労働生産性のCAGR 3.0%以上が達成できず、かつ故意に達成見込みのない計画を策定していた、意図的に製品を未使用のまま放置していたなど補助事業者の故意・過失が原因と認められた場合、補助金の返還が発生する場合があります。事業計画の策定段階で達成可能性を慎重に見極める必要があります。

落とし穴3:賃上げは「一時的」では認められない

補助上限額の引き上げを受けた場合、賃上げ目標が達成できないと補助額が減額されます。

さらに公募要領は、「報告対象期間のみ賃金を引き上げ、実績報告以降に賃金を引き下げることは認められない」と明記し、効果報告時点で給与支給総額または事業場内最低賃金が実績報告時点の値を下回っていた場合、補助金の返還を求める場合があるとしています(2-1.(4))。

賃上げは事業計画期間を通じて維持する必要があります。「とりあえず上限引き上げを狙う」というスタンスは危険です。

落とし穴4:500万円以上の補助には保険加入が必須

補助額(導入経費を含む)が500万円以上となる場合、事業計画期間終了までの間、火災等の損失に備えた保険または共済への加入が必須です。保険料は補助対象外であり、自己負担になります。500万円未満の場合も加入が強く推奨されています。

落とし穴5:取得した資産は自由に処分できない

補助事業により取得した資産には、補助金適正化法に基づく財産処分の制限が課されます。効果報告期間が終了した後でも、処分制限期間中に売却・転用・破棄を行う場合は事務局の承認が必要で、残存簿価相当額等の納付を求められます。承認を受けずに転売等を行った場合は交付決定の取消しとなります。


申請を専門家に依頼する3つのメリット

本補助金は「カタログから選ぶだけ」と聞くと簡単そうに見えますが、実際は以下のような専門的判断が求められます。

メリット1:事業計画の質が採択を左右する

公募要領が示す審査の着眼点は、「省力化の効果が合理的に説明されているか」「既存業務の省力化により新しい取組を行う・高付加価値業務へのシフトを行うなど、単なる工数削減以上の付加価値の増加が期待できるか」です(4-4.)。

「月40時間削減できます」だけでは、この着眼点に応えたことになりません。空いた時間と人員を何に振り向け、それがどう付加価値につながるのかを書く必要があります。同じ製品を導入する場合でも、計画の書き方次第で採択・不採択が分かれます。

メリット2:書類不備による不採択を防げる

提出書類は10種類以上に及びます(履歴事項全部証明書、法人税の納税証明書(その2)直近3期分、損益計算書・貸借対照表の前期・前々期分、従業員名簿、役員名簿、株主・出資者名簿、賃金台帳、省力化効果判定シートなど)。1点でも不備があると審査に進めません。

メリット3:採択後の手続きまで一気通貫でサポート

採択後も、実績報告・効果報告(3年間)・実地検査・財産処分の制限など、長期的な手続きが続きます。スポット依頼ではなく伴走型の支援を受けることで、安心して事業に集中できます。


結城法務事務所のサポート料金・対応エリア

料金プラン

項目金額(税込)
カタログ対象可否・申請要件の調査無料
GビズIDプライム取得支援無料
着手金55,000円
成功報酬(採択時のみ)交付決定額の15%

成功報酬は交付決定を受けた場合にのみ発生します。不採択の場合、成功報酬はいただきません。ご負担いただくのは着手金55,000円のみです。

補助額ごとの費用総額は以下のとおりです。

交付決定額着手金成功報酬費用総額
500万円55,000円750,000円805,000円
750万円55,000円1,125,000円1,180,000円
1,000万円55,000円1,500,000円1,555,000円
1,500万円55,000円2,250,000円2,305,000円

前述のとおり、申請代行費は補助対象経費に含められないため、これらの費用は全額自己負担となります。ご依頼にあたっては、補助額と費用を比較のうえご判断ください。無償の事前調査の段階で、想定される補助額と費用の見通しをお伝えします。

武蔵小杉を拠点に、全国の中小企業に対応

結城法務事務所は神奈川県川崎市・武蔵小杉エリアを拠点に、補助金申請のサポートを行っています。

武蔵小杉周辺の企業様には対面でのきめ細やかなフォローを行いつつ、オンライン会議・電子申請を活用することで、全国どこの中小企業様にも対応可能です。

近隣エリアの企業様(神奈川県川崎市・横浜市、東京都大田区・品川区・目黒区・世田谷区など)からは、対面でのヒアリングや事業所訪問のご依頼も多くいただいています。一方、北は北海道から南は沖縄まで、オンラインでの相談・申請サポートの実績もあります。

武蔵小杉は東急東横線・JR南武線・JR横須賀線が交差する交通の要所であり、首都圏一円からのアクセスも良好です。「直接会って相談したい」「事業所に来てほしい」というご要望にも柔軟に対応いたします。


まずは「自社が対象か」をご確認ください

本補助金は人手不足に悩むほぼ全ての中小企業が活用できる可能性のある制度です。ただし、カタログ製品の選定・事業計画の作成・販売事業者との調整など、初動の判断が成否を分けます

「うちの業種で使える製品があるのか」「自社の状況で採択される見込みがあるのか」「申請にかかる期間はどれくらいか」――こうした疑問は、まずお気軽にご相談ください。

行政書士が無料でお話を伺い、導入予定の設備がカタログ対象かどうかの調査まで無償で行います。しつこい営業は一切いたしません。


まとめ

中小企業省力化投資補助金(カタログ型)のポイントを整理します。

  • 最大1,500万円(大幅賃上げ達成時)の補助が受けられる
  • カタログから製品を選ぶだけの簡易な仕組み
  • 令和9年3月末頃まで通年で申請受付中――事業者ごとのタイミングで動ける
  • ただし、労働生産性向上の事業計画作成・3年間の効果報告など継続的な専門知識が必要
  • みなし大企業・みなし同一法人・他補助金との重複など、事前判定を誤ると申請自体が無駄になる論点が多い
  • 申請の落とし穴も多く、専門家のサポートで採択率・安心感が大きく向上

人手不足の解消は、これからの中小企業経営において避けて通れない課題です。本補助金を有効活用することで、設備投資の負担を抑えつつ、生産性向上と賃上げの両立を目指せます。

ご質問・ご相談は、お気軽にお寄せください。


※本記事は令和8年3月19日改訂の公募要領に基づいて作成しています。最新の公募スケジュール・要件は、必ず中小企業省力化投資補助事業の公式ホームページでご確認ください。